1歳半から2歳の赤ちゃんのO’脚は、これまで自然に治るとされてきましたが「O’脚に原因がると改善されにくい場合がある」ということが分かりました。
レントゲンや血液検査で、くる病と診断されないばあい、そのO脚は生まれつきのもので、成長に伴い改善すると言われていたものが、条件次第では改善されないか、改善されにくいということが、順天堂大学の研究で分かったのです。
くる病とは?
くる病とは、骨が曲がりやすくなり、伸びにくくなる病気です。
子供の時に、カルシウムやリンの骨への沈着が不十分で、骨塩が不十分な弱い骨ができてしまうために、そのような症状が現れます。
くる病の原因
原因として3つの栄養素の不足が挙げられます。
- カルシウムの不足
- リンの不足
- ビタミンDの不足
ビタミンDって何?
ビタミンDは、不足すると、いくらカルシウムやリンを食べても腸から吸収されにくくなるので、重要です。
ビタミンDは、サケ、サバ、イワシなどの魚や卵黄に多く含まれますが、日光浴によって皮膚で整合性することもできます。
くる病ではない乳幼児期のO脚が改善しにくい理由
順天堂大学の研究でわかったことは次の3つです。
- O脚の赤ちゃんの方が、O脚のない赤ちゃんと比べて、ビタミンDが不足していた。
- くる病のときに高くなる血液検査の数値が、くる病と診断されるほどは高くないけれど、基準の範囲内で高い値を示した。
- カルシウムの摂取不足も赤ちゃんのO脚に関係していると考えられる。
これって、先に紹介したくる病の状態と似ていませんか?
くる病ではないけれど、くる病に近い状態になってしまっているのですね。
病気と診断されていないので、必要な栄養を積極的に摂らないので、自然の改善が難しくなっているわけです。
自然と改善するO脚は、きちんとした栄養と太陽の光が前提条件
生まれながらのO脚を生理的湾曲とも言いますが、この生理的な湾曲が自然と改善されるだろうと推測できるのは、カルシウム、リン、ビタミンDがきちんと摂取できているということが前提で、それらの栄養が不足していることは想定されていません。
1歳半から2歳は外遊びで太陽を浴びよう!
最近、皮膚がんや、皮膚の老化を過度に嫌うようになった結果、乳幼児や小児であっても、紫外線を避ける風潮があり、くる病が増加傾向にあるそうです。
ビタミンD不足を解消して、強い骨を作るためにも、子供は外遊びをして太陽の光をたくさん浴びることが重要ですね。
ヤフーニュースでも、このことが紹介されていました。
ほうっておいては治らない子も!乳幼児のO脚、産まれた環境にも原因が【専門家】
参考論文
順天堂大学医学部付属練馬病院による論文はこちら
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